2010年6月11日金曜日

モバイルアフィリエイトの落とし穴

前節の弊社コラム欄にて、「広告主が見落としがちな PC とモバイルのアフィリエイトの違い」ということで、見落としがちな違いを紹介させていただいた。今回は、さらに見えづらいシステム・ブラウザなどのバックエンド「システム環境」という観点で、話を進めていく。

周知の通り、PC とモバイルでは、ページ・画像サイズなどの視覚的なフロントエンド仕様だけでなく、システム・ブラウザなどのバックエンド仕様も異なる。(詳細仕様という観点では、国内大手キャリア3社と携帯端末バージョン数との組み合わせの数だけ異なる環境が存在する)

アフィリエイトは、その名の通り「成功(成果)報酬」ということで、「誰が」「どの商品」「どの申し込み」といった成果を識別する情報が必須となる。成果を識別する情報として、ブラウザの標準機能である「Cookie」を活用するのが一般的である。

「Cookie」とは「HTTP における Web サーバーとブラウザ間で状態を管理するプロトコル、またそこで用いられる Web ブラウザに保存された情報のことを指す。ユーザー識別やセッション管理を実現する目的などに利用される。(Wikipedia 出典)

要するに、測定すべきユーザーの特定・管理に利用される情報である。この情報の利用を無くして、最適なインターネット効果測定は難しい。テレビ・新聞などのように、「誰が/何を/どのくらい」を特定し、広告効果を測定することが難しいことと同様の状態である。

PC 環境では、Internet Explorer、Firefox、Google Chrom を始め上述の「Cookie」を利用し、効果測定を実施するのが一般的である。実装導入には「img タグ」「JavaScript」を測定したいサイトページへ設定すればよい。

【設定例:「img タグ」】


一方、モバイル環境では、前述の通りキャリア「Cookie」仕様(保存領域、サイズ、デフォルト有効期限など)が異なる。かつ同一キャリアにおいても携帯端末バージョンにより「Cookie」利用可否が機種端末単位で異なる。(例:iモードブラウザ1.0、2.0との違い)

その結果、キャリア・機種端末での制約条件が存在するため、「Cookie」代替機能を自社サイト側で準備しなければならない。一般的には、「セッション ID」の引き回しが利用される。

【設定例:「セッション ID」】
▼商品紹介ページ
‘http://www.[貴社ドメイン名].jp/productA/index.php?sid=[セッション ID]
▼商品購入ページ
‘http://www.[貴社ドメイン名].jp/productA/order.php?sid=[セッション ID]
▼購入完了ページ
‘http://www.[貴社ドメイン名].jp/productA/purchase.php?sid=[セッション ID]
 ※「img タグ」設置。


ご察しの通り、サイト内のユーザーの遷移は完全に制御できないので、実際は全ページへの設定が必要となる。費用対効果を最適な販促活動を行う以前に、かえって導入費用が膨れ上がってしまう懸念がある。(サイト・ページリニューアル時の弊害ともなる)

そこで、前節でも紹介させて頂いた「端末 ID の取得」が有効な手段となる。「端末 ID」とは、各携帯端末へ付与されたユニークとなる識別子である。

【取得例:端末 ID】
・iモードID:['HTTP_X_DCMGUID'];
・EZ番号:['HTTP_X_UP_SUBNO'];
・ユーザエージェント:['HTTP_USER_AGENT']; (※SN 以降の文字列)

携帯端末を保有するユーザーを識別する ID となるため、「Cookie の有効期限」や「セッション ID の引き回し漏れ」といった環境に依存することなく、効果測定が可能となる。また、前節のコラムと重複するが、例えば EC アフィリエイトに関しては、新規、既存ユーザーの識別・管理が可能ということで、PC よりも優れた点だと言える。

よって、モバイルにおいては、システム・ブラウザなどのバックエンドの仕組みに注意し、落とし穴にはまらないことと、併せてモバイルならではの仕組みを上手に活用することで、PC 以上のアフィリエイト運用が可能となると認識していただきたい。


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